障がい者の居場所となるグループホームを設立したいという夢があるけれど、そもそも法律でどのようなサービスとして定められているのかや、設備基準、人員配置基準などがよくわからないという人はいませんか?
この記事では障がい者のグループホームである共同生活援助について詳しく解説します。
共同生活援助とは?
共同生活援助とは、法律では障害者総合支援法における訓練等給付の1つとして位置づけられ、平均6名程度で共同生活を行う住居において相談や日常生活の援助を行い、介護の必要がある人には介護サービスも提供します。
2008年には4万8,394人だった利用者が2020年4月には13万2,449人まで増加し、共同生活援助へのニーズは時間とともに高まってきていると言えるでしょう。
共同生活援助は介護の必要がある人への対応に応じて次の3種類に分けられます。
共同生活援助の種類 | 介護の必要がある人への対応 |
---|---|
介護サービス包括型 | 事業所の従業員が介護サービスを提供する |
外部サービス利用型 | 事業所が契約した居宅介護サービス事業者が介護サービスを提供する |
日中サービス支援型 | 事業所の従業員が常時介護が必要な人に対し昼夜を通じて介護サービスを提供する |
さらにグループホームを退去し自宅での生活を目指す人のためにサテライト型住居があり、早期に単身生活が可能であると認められる人が生活しています。
参考:e-Gov法令検索「障害者総合支援法」
参考:全国社会福祉協議会「障害福祉サービスの利用について」
参考:厚生労働省「共同生活援助(介護サービス包括型・外部サービス利用型・日中サービス支援型)に係る報酬・基準について」
共同生活援助の設備基準
共同生活援助の設備基準は次の通りです。
本体住宅 | サテライト型住宅 (介護サービス包括型・ 外部サービス利用型のみ) | |
---|---|---|
立地 |
|
|
事業所 |
| ― |
共同生活住居 |
| ― |
ユニット |
| ― |
必要設備 |
|
|
事業所内にユニットで構成される共同生活住居や、サテライト型住居があり、それぞれに生活に必要な設備を備えなければならないことを覚えておきましょう。
参考:埼玉県「事業者指定の手続き(共同生活援助)」
共同生活援助の人員配置基準
共同生活援助の人員配置基準は次の通りです。
職種 | 配置基準 | 備考 |
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責任者 | 1人 |
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サービス管理責任者 | 利用者30人に対し1人以上 |
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世話人(家事援助) | 利用者6人に対し1人以上、日中サービス支援型の場合利用者5人に対し1人以上 |
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生活支援員(介護) | 利用者の障害支援区分に応じて常勤換算で①~④の合計数以上
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夜間専従従事者 | 夜間、深夜の時間帯を通じて1人以上 |
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サービス管理責任者の実務経験は資格の有無などによって異なるため、厚生労働省告示第544号を確認しましょう。
また新規指定申請時には、生活支援員の配置基準における障害支援区分を見込みで想定する必要があります。
参考:埼玉県「事業者指定の手続き(共同生活援助)」
参考:厚生労働省「厚生労働省告示第544号」
まとめ
共同生活援助とは、法律では障害者総合支援法における訓練等給付の1つとして位置づけられ、共同生活を行う住居において相談や日常生活の援助を行い、介護の必要がある人には介護サービスも提供する施設で、障がい者のグループホームと呼べるでしょう。
共同生活援助を設立する場合は、設備基準や人員配置基準をしっかりと確認し、不備のない施設作りをすることが大切です。
この記事も参考にして、ぜひ障がい者の人が生き生きと暮らせるグループホームを立ち上げてみてください。