共同生活援助で受けられるサービスとは?障がい者のグループホームにおける1日をご紹介

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障がいのある家族がいるので、共同生活援助の利用を考えているけれど、具体的にどのようなサービスを受けられるのかイメージしにくいと感じている人はいませんか?
この記事では、共同生活援助で受けられるサービスの内容から1日の流れまで詳しく解説します。

共同生活援助とは?


共同生活援助とは、法律では障害者総合支援法における訓練等給付の1つとして位置づけられ、平均6名程度で共同生活を行う住居において相談や日常生活の援助を行い、介護の必要がある人には介護サービスも提供します。
共同生活援助は介護の必要がある人への対応に応じて次の3種類に分けられます。
共同生活援助の種類介護の必要がある人への対応
介護サービス包括型事業所の従業員が介護サービスを提供する
外部サービス利用型事業所が契約した居宅介護サービス事業者が介護サービスを提供する
日中サービス支援型事業所の従業員が常時介護が必要な人に対し昼夜を通じて介護サービスを提供する

さらにグループホームを退去し自宅での生活を目指す人のためにサテライト型住居があり、早期に単身生活が可能であると認められる人が生活しています。
参考:e-Gov法令検索「障害者総合支援法」
参考:全国社会福祉協議会「障害福祉サービスの利用について」

共同生活援助で受けられるサービスの内容


共同生活援助で受けられるサービスの内容とは、どのようなものなのでしょうか。
共同生活援助の種類別に表にまとめてみました。
共同生活援助の種類サービスの内容
介護サービス包括型
  • 主として夜間に、共同生活住居で相談や入浴、排泄、食事などの介護、日常生活の援助をする
  • 利用者の就労先または日中活動サービスなどとの連絡調整を行う
  • 余暇活動などの社会生活上の援助をする
外部サービス利用型
  • 主として夜間に、共同生活住居で相談、日常生活の援助をする
  • 利用者の状態に応じて外部の居宅介護事業所に委託して入浴、排泄、食事などの介護、日常生活の援助をする
  • 利用者の就労先または日中活動サービスなどとの連絡調整を行う
  • 余暇活動などの社会生活上の援助をする
日中サービス支援型
  • 主として夜間に、共同生活住居で相談や入浴、排泄、食事などの介護、日常生活の援助をする(昼夜を通じて1人以上の職員を配置)
  • 利用者の就労先または日中活動サービスなどとの連絡調整
  • 余暇活動などの社会生活上の援助を行う
  • 定員1人~5人の短期入所を併設して、在宅で生活する障がい者の緊急、または一時的な宿泊の場を提供する
共同生活援助の種類により、受けられるサービスが少しずつ異なるのがわかるでしょう。
参考:厚生労働省「共同生活援助(介護サービス包括型・外部サービス利用型・日中サービス支援型)に係る報酬・基準について」

共同生活援助における1日の流れの例


共同生活援助における1日の流れとはどのようなものなのでしょうか。
昼夜を通じて1人以上の職員を配置する、日中サービス支援型を例に見てみましょう。
時間内容
6:00~10:00起床・健康状態の確認(バイタルチェックなど)・着替え・歯磨き・洗面・朝食・服薬・掃除・就労している人や日中活動サービスを利用する人は外出する
10:00~16:00共同生活援助内で日中を過ごす人は共同生活住居などで日中活動・休日の場合は余暇活動や外泊
16:00~22:00帰宅した人の健康状態の確認(バイタルチェックなど)・夕食・団らん・服薬・入浴・着替え・洗濯・余暇活動、金銭管理、相談支援
22:00~6:00排泄・就寝

時間ごとに行う内容は必要があれば職員がサポートしますが、できることは障がい者が自分で行います。

共同生活援助での生活を見渡してみると、次のようなことがわかります。
  • 同じ共同生活援助を利用していても、日中の過ごし方は就労、日中活動サービス、共同生活援助で過ごすなど個人によってさまざま
  • 介護や援助は必要なことだけ受けられる
  • 入居定員が少ないため家族的な雰囲気となる

このことから、共同生活援助を利用するかどうかを決める時は、サービスの内容が障がい者本人に合っているかどうかはもちろんですが、共同生活援助で障がい者が生活する際どんな1日を過ごしたいのかをあらかじめイメージしておくことが大切だと言えるでしょう。
そして、共同生活援助を利用する前には、他の利用者と職員がどのような雰囲気で生活しているのかを知るためにも、必ず見学や、体験入所を申し出てみてください。

まとめ


共同生活援助で受けられるサービスの内容とは、共同生活援助の種類である介護サービス包括型、外部サービス利用型、日中サービス支援型によって異なりますが、見学や体験入所を経た後、障がい者本人のニーズに合わせて選ぶのが望ましいと言えるでしょう。
この記事も参考にして、障がい者本人が送りたい1日とはどのようなものかをイメージし、ニーズに合った共同生活援助を見つけてみてください。